インタビュー)球活女子大生アンバサダーメンバー(柴村典花)
取材企画)球活女子大生アンバサダー(引田望月、梨子本朱里、薮田彩、時田貴美枝、柴村典花)
143試合に出場 打率258、ホームラン14本、76打点、阪神タイガースの 4番 として昨シーズン、スタメン起用された大山選手。試合の勝敗に直結する打順をまかされ、日々、どのような思いでいたのか? オン・オフの切りかえに必要なモノとは? 大山選手のリフレッシュ方法とは? 今年も活躍が期待される大山選手に取材させていただきました。

(以下、柴村)
本日、インタビューをさせて頂きます柴村です。よろしくお願い致します。まず最初の質問ですが…始めて“野球をしたときの思い出”について教えて下さい

(以下、大山選手)
何となく覚えているのが…7歳の頃、少年野球をやっているところへ父親が連れて行ってくれたんです。そうしたら、チームの監督さんが“野球をやってごらん”と言ってくれて、いきなりセンターの守備を守ることになったんです


野球経験がほぼなかった大山少年が…いきなり守備についたのですか?

そうなんです。守備を守っていたら、打球が飛んできて驚きました(笑)。でも、ボールを追いかけた、その瞬間の楽しさが忘れられなくて、帰宅後すぐ父親に“野球をやりたい”と言ったんです

それから野球を頻繁にやるようになったんですね?

そうです。例えば学校へ行く前、おじいちゃんとキャッチボールをしたり…もちろん学校から帰ってきても、またキャッチボールをしてもらったことを覚えています

すごく素敵な思い出ですね。大山選手の野球人としての礎の一端がそこにあるように思います

僕も、そう思います。こうやってキャッチボールをしてもらえたことは本当に、大きな財産だと思います。自分が高学年になるほどに“球が早くて手がいたい”と、おじいちゃんに言われて…。それでも、おじいちゃんが褒めてくれながらキャッチボールにつきあってくれたんです

大山選手の試合も観戦に来てくれたりしたのでは?

はい、練習や試合の送り迎えまでもしてくれたのが、おじいちゃんでした。その、おじいちゃんのためにも頑張りたい、喜んでもらいたい、こういう思いを持って野球に邁進したと言ってもおかしくないと思います


次の質問です。大山選手のバットへのこだわり部分を教えていただけますか?

ミズノのバットを小さい頃から使ってきて、そのときどきで、いろいろとこだわってきました。形、そして重さ、これも大切なんですが、一番こだわっているのが“バットを握り、ふったときの感覚”ですね

やはり感覚って大切ですか?!

どうしても、そのどきどきの体調などで感覚って変わってくるので、バットを選ぶとき、その感覚を最優先にしています


では、いろいろな種類のバットを使っているんですね

そうです、このバットしか使えないっていうのはないです。いろいろなバットを使っていますし、ともかく、そのときの自分の感覚を信じて選んでいます

そんな大切なバットのメンテンナンスをしながら試合前に集中したりとか、していますか?

試合前、そして試合後もバットのメンテナンスをしながら、集中したり、反省したりしています。時間があれば、できる限りバットにふれるようにもしていますね

試合当日、必ずされること、例えば“必ず●●を食べる”とかありますか?

う~ん、試合でホームランを打ったとして、その翌日は、ついついホームランを打った日と同じルートを使って球場入りするっていうのはありますね。逆に、試合でミスしたり、どうにもバッティングの調子が悪いときは、気分転換の意味で、違う道を使ってみたりしています

あと他に、試合当日、されていることはありますか?

球場へ向かうときのシューズに関してですが、ついつい試合当日、打撃が好調なときは同じものをはくとか、ありますね。やはり、こういう気分転換的なことはしています

バッティングが思うようにいかないとき、練習をすること以外でされていることとはありますか?

自分の打撃に関する映像を見るようにしています

私、大山選手の打撃をYouTubeでも見ていますが…大山選手の場合、やはり球団の公式的な映像資料を見ているんですよね?

僕もYouTubeで、自分の良いときのバッティングフォームを見ていますよ(笑)。それを見て、自分のイメージを良い方向に持っていきます

YouTubeには他選手の方の良い打撃シーンなどもアップされていますが、見たりされていますか?

見ています、他選手のバッティングを見て勉強もしていますよ


次の質問です。バッティングが好調であったとき、ご自身への“ご褒美”的なことを何かされていますか?

コレというのは決めてはいないですが…ただシーズン中は、食べ物でストレスを感じないように好きなモノを食べるようにはしています。もちろん栄養面は気にしています

好きな食べ物というのは、やはり“お肉”ですか?

肉も好きなんですが…実は甘いモノが好きで

そうなんですか? 疲れたとき、やはりスイーツ系は欠かせないですよね

そうなんです。やはり疲れたとき、甘いものが欲しくなります。特にクリーム系のスイーツを(笑)

私もテスト期間中とか、ストレスに打ち勝つ意味でスイーツ、爆食いしています

やはり試合は試合、オンとオフの切り替えって大切で、そういう意味でもスイーツは良いと思っています

大山選手はシーズン中、野球以外で楽しみにされていることはありますか?

試合がない日は、寝ていることが楽しみかも(笑)。寝ることが好きなので…時間を気にしなくていいときは、ひたすら寝ていたいです(笑)


それ、わかります(笑)。ちなみに睡眠に関連して、ご自身のパフォーマンスをアップされるために購入されたもので、枕やマットレスってありますか?

やはり枕やマットレス、そこはこだわりました。あとは自分で簡単に治療できるような機器とか、できるだけ自分で自分の体を大切にして、より良いパフォーマンスをファンの方に見ていただけるようにしています

トレーナーさんがいると思いますが、やはりご自身の体調管理をしっかりして頂いているんですよね?

そうですね、専門家の方にもお願いはしながら、自分にしかわからない体調面での微妙な変化などもあるので、しっかりと自分でも管理をしています


先程、枕やマットレスを買われたと話されていましたが、パフォーマンスなど関係なく“最近、これを買って良かった”と思われるものは?

自転車です。折り畳みの、すっごく軽いモデルを買ったんです

トレーニングやリフレッシュの意味で、頻繁に自転車にのっているんですか?

自宅から近い場所や、自動車だと不便な場所など、自転車にのって最近、よく出かけていますよ。長い時間、自転車にのっていると少し汗がでてきて、そのタイミングでうける風は本当に気持ちがいいです!

その満面の笑み、かなりリフレッシュできているようですね

たしかに、自転車での時間は良いリフレッシュになっていますね

次の質問です。球活サイトを見てくれているお子さんたちに、大山選手のような打者になるための練習方法など教えていただけますか?

まず技術よりも、野球をとことん楽しんで欲しいです。そして野球が好きという気持ちを持てるようになって欲しい…技術を優先させるよりも、どうか野球を楽しんでください

わかりました、キッズボールパークなど子供たちとのイベントの際、そのように伝えさせていただきます。大山選手、次の質問です。昨シーズン、大山選手のプレイを見ていて“阪神タイガースという名門チームの、それも4番で結果を求められる”ことへのプレッシャー、どのように向き合っているんだろうって思っていました。比べること自体、大変恐縮なのですが、私の先輩などは就活でのプレッシャー、知り合いも仕事でのプレッシャーと向き合うことが相当きついらしく…大山選手の“プレッシャーへの向き合い方”を教えてください

正直、僕もきついですよ。本当に、きついんです。でも、そう感じることができる喜びもあると思っています


喜びですか?

例えば憧れのプロ野球で、それもタイガースの4番をまかされること、それって、4番をまかされた人だけにしかわからないことだし、そんなすごい経験ができるのも限られた人だけじゃないですか? その凄い経験の中でのプレッシャー、何とかしたい、結果を出してみたい、そのために何をするべきか、悩む…結果をだしたり悩むこと、これが、本当にしんどいんですけど、あとは自分が、その“しんどい”をどう考えるかだと思うんです

大山選手の場合は、ポジティブに考えるようにしていたんですか?

無理やり、前向きに考えていました(苦笑)。そのプレッシャーから逃げることって、いつでも、誰でもできること、何とか向き合えるようにしていました。確かに結果がでなければ、いろいろ言われる、そのプレッシャーもあります

想像もつかないほどのプレッシャーだと思います

それでも、タイガースの4番、それを受ける限り“言い訳を言う”ってことはしたくなかったですし、ともかく“やるしかない”その思いでいました。もちろん、これからも、その思いで頑張っていきたいです

今シーズンも、甲子園を、日本のプロ野球をわかせてください。応援しています

昨シーズンの成績には満足していません。自分でも納得のいくチーム成績にしたいし、その結果として個人成績も残したいと思っています

【編集後記】
メジャー通算92本塁打のボーア選手、昨シーズンの出塁率.381のマルテ選手、韓国プロ野球で打点王になったサンズ選手、今季の阪神タイガースの打線が桁違いに凄い。そうなるとスポーツ新聞・スポーツ番組でも話題の“今季、タイガースの4番は?”が気になる。大山選手へのインタビューの後、打順へのこだわりを、更に聞いたとき「今シーズンはフルイニング出場はもちろん、他の人にポジションも打順もゆずらない、その思いで頑張ります」と言って下さった。選手会副会長にもなった大山選手の活躍を信じたくなったインタビューでした。


【PLAYER’S PROFILE】
阪神タイガース
大山 悠輔(おおやま ゆうすけ)
背番号3/内野手
1994年12月19日生まれ。
身長181 cm、体重88 kg、茨城県出身。
右投/右打。
白鴎大学卒 2016年 ドラフト1位指名を受け入団。