明治神宮の森に轟く声援、老若男女が声を揃え母校の校歌を歌う。
肩を組み、選手の一挙手一投足を見守り歓喜する。
そこにはSNSにない、リアルな興奮と汗、そして約100年もの時が築き上げた厳しささえ感じられる。
神宮の森にあるのは、日本の野球。
勝ち負けの向こうにある、野球への愛、相手校へのリスペクト、そして敬意さえある。
試合を観戦していると、高揚するシーンがある一方で、相手チームへの尊敬に裏うちされた感動もある。
甲子園や地方の大会で活躍した選手もいる。
ドラフト候補と呼び声の高い注目選手もいる。
だからある意味でプロ野球以上に野球を楽しめる。
しかし東京六大学野球の魅力は、それだけではない。
以前、公益財団法人 全日本大学野球連盟の内藤理事に取材した際「長い歴史の中で、勝ち・負けも大切なのですが、
やはり最善を尽くして頑張ること、相手チームや選手を思うリスペクトが重要だと思っています。
単なるリーグ戦ではない、1試合1試合に向けての思いが大切であり、相手を思う気持ちも重要」なんだと話されていた。
試合が始まれば好敵手の相手校も、共に野球を愛し、共に尊敬しあいながら白球を投げ、
打つ、捕る、喜び、泣ける、そんな仲間である点にも、東京六大学野球の魅力があると思う。
今回、2019東京六大学野球 春季リーグ 六大学各チームの主将に集まって頂き、
各校の見どころ、そして更なる東京六大学の魅力を語って頂いた。
各大学の主将だけに、各大学のキャラクターが反映されたインタビューにもなっています。
本日は東京六大学野球 各大学のキャプテンの方々に集まっていただき、ありがとうございます。
球活アンバサダー 梨子本、そして時田、佐藤が各大学 野球部のこと、各チームに関することを質問させていただきます。
梨子本朱里(以下、梨子本)
「まずは私から質問させていただきます。昨年までは“チームの弱点”と言われていた部分を、
冬の間の練習で長所にした、そんな“今年はココを見て下さい”という部分は?」
早稲田大学野球部主将
加藤雅樹選手(以下、加藤)
「昨年まで全体的に“チームとして隙が多かった”かな、そう思う部分があったのですが…」
梨子本
「隙?」
加藤
「そうです。本年度は守備でも走塁なども含めて、隙をなくす対策を考えてきました」
梨子本
「郡司さん、慶應はいかがですか?」
慶應義塾大学野球部主将
郡司裕也選手(以下、郡司)
「昨年、秋のリーグ戦のとき、試合で使える投手がほぼ1人という状況になってしまったんです」
梨子本
「はい、試合を観に行っていたので、本当にキャッチャーというポジションの郡司さん含めてチームが大変そうでしたよね」
郡司
「そうなんです。エースの高橋佑という投手、その1人という状況になり…もちろん投手としての数はいたのですが、他投手各自が調子を崩すなどしていました。ただ昨年の冬から今年にかけて各投手が復活したんです」
梨子本
「調子を崩す前と同じ状況に戻ったということですか?」
郡司
「実は各自、球速が増して戻ってきたんですよ」
梨子本
「加藤さん…スピードが増しているそうですよ(笑)」
加藤
「それはすごいな(笑)」
郡司
「ですので、投手陣の層が厚くなったのが最大のウリです」
佐藤実桜(以下、佐藤)
「福田さん、法政はいかがでしょうか?」
法政大学野球部 主将
福田光輝選手(以下、福田)
「うちの場合、昨年までは個々の能力で野球をしてしまうという短所がありました。でも今年からは、選手各自といろいろと話しをして、チーム全体として他大学さんにむかっていこうと思っています」
佐藤
「例えば、選手のみなさんで、どんなコミュニケーションをとられましたか?」
福田
「野球の練習のときだけでなく、プライベートでも野球のこと、チームのことを話すようにしました」
佐藤
「森下さん、明治大学はいかがでしょうか?」
明治大学野球部 主将
森下暢仁選手(以下、森下)
「新チームになりメンバーが、がらりと変わったんです。だからこそ、明治らしさを見せながらも、昨年とは違う新しく意気揚々とした選手の活躍を見て欲しいです」
時田貴美枝(以下、時田)
「次は立教大学の藤野さん、“今年はココを見て下さい”という部分は?」
立教大学野球部 主将
藤野隼大選手(以下、藤野)
「昨年の立教は、打撃が弱点といいますか、ともかく打てない…たぶん、チーム打率で言えば東京大学さんより、下だったよね?」
東京大学野球部主将
辻居新平選手(以下、辻居)
「本当に?」
藤野
「ともかく六大学で、もっとも打てないチームとの意識があったので、冬の間、単にバットをふる練習から、目的意識をもって打撃練習をするに変えました」
時田
「秋季リーグでは打率195と不振ではありましたよね。でも当たれば飛ぶ打線とも聞きますが」
藤野
「そうですね。だからこそ、冬の練習結果を、この春季リーグでだしたいです。そして良い結果、打撃が長所と言えるようになっていればと思います」
時田
「東京大学の辻居さん、いかがでしょうか」
辻居
「昨年の秋季リーグでは、ともかく先制点を入れながら、後半にかけて逆転されるという試合が多かったように思うんです。前半から守備が悪いというのもありましたが、ともかく投打がかみ合わない、そのことで勝てない、そんなシーズンだったと思います」
時田
「辻居さんは3番バッターで、秋季リーグでは3割の打率のときもありましたね」
辻居
「はい。やはり試合に出場していて思うのは、根本的に他大さんと比べて実力が足りていない部分があると思うんです」
時田
「冬の練習など、どうされたんですか?」
辻居
「ともかく基礎的な部分から、ゼロベースでの練習をすることで、実力の底上げをしてきました」
梨子本
「では次の質問です。今年のチーム“ここが凄いです”という部分は?」
加藤
「それはもちろん…監督さんの知名度です!」
梨子本
「小宮山悟さん。早稲田大学 野球部 第79代のキャプテンであり、ロッテ、MLBのNYメッツでもご活躍されましたよね」
加藤
「そうです。更にコーチ陣に昨年までDeNAでプレーされていた田中浩康さんが守備と走塁のコーチ、打撃は徳武コーチが復帰、そして佐藤助監督と、指導者が凄いというよりも凄すぎますので」
梨子本
「…ということは、選手としては言い訳がきかないですよね」
加藤
「そうなんです(笑)。いや、真面目な話し、そこのプレッシャーは選手全員、感じながら練習、そして試合に取り組んでいます」
梨子本
「郡司さん、早稲田大学さん、こんなことをおっしゃっていますが」
郡司
「そんなことを、ぶっこんでくるとは!(笑)。確かに、それって凄いんですけど、やはり慶應の質の高い投手の数は凄いと思います。それに何といっても竹内助監督が凄いんです」
梨子本
「凄い部分とは?」
郡司
「東京六大学野球 全監督、全コーチの中で…一番のイケメンです!」
梨子本
「それは凄い(笑)。そう言われると試合の応援のとき、慶應のベンチが気になる方が増えそうですね」
郡司
「男も惚れるほどの端正な顔立ちなので」
佐藤
「福田さん、法政のココが凄いという部分は?」
福田
「今年は、ともかく打線です。各打者が、ねばり強くつながれば、かなり凄い打線だと思っています」
佐藤
「福田さんが理想とする打線ってありますか?」
福田
「例えば、ここぞというとき攻めるべきとき、一気に攻めることができる打線にしたいです」
森下
「実は明治も打線が凄いと思っています。守りの部分は大丈夫だと思っているので、どこの打順からでも点をとっていける、そんな打線を見て欲しいです」
時田
「藤野さん、立教大学 野球部のここが凄い部分とは?」
藤野
「“自分で考えて”というテーマがあるんですが、例えば合宿のとき14時で全体練習が終わった後、16時までは各自が考えた練習をするってことをしました」
時田
「各自の練習という中でも、後輩などからアドバイスを求められることはあったのでしょうか」
藤野
「はい、それはあります。そういうアドバイスの求め方、聞き方、どこをどう改善したいのかなど本人が考えて質問することで、より練習が身になるとも思います。立教という学校自体も伝統的に自由な校風というのがあるので、そこから生まれる、各自の実力アップした点も見て欲しいです」
辻居
「立教もそうなの? 実はうちも1人1人が考えて練習するということを大切にしています。他大との実力差を、どうしたら埋められるのか? やはり各自が考えるということをしないと、個が集まり集団になっても仕方ないので…」
時田
「やはり各選手が、試合で何を求められているか、それを考えることも大切ですよね?」
辻居
「まさしく、そうなんです。チームで、試合で、自分が何を求められているのか?役割を考えて練習をする、極端な言い方をすれば、やらなくてもよい練習はしないなど…各自がコミュニケーションもとりながら練習した結果を見てもらいたいですね」
梨子本
「次の質問です。うちのチームが“最近、始めた練習”については?」
加藤
「うちが始めた練習は、練習の最後に、選手全員で足並みを揃えて、更に声をそろえてランニングをするようになりました」
梨子本
「それは青春ですよ、いいですよ」
加藤
「そうなんです。ともかく練習が、ビシッとしまるようになりました」
梨子本
「郡司さん、青春に対して何かありますか?」
郡司
「その青春、いいです(笑)。慶應は昨年秋頃から“VR打撃練習”というのを始めたんですよ」
梨子本
「あのVRですよね?」
郡司
「室内で実施するんですけど、プロジェクターで相手投手の映像を等身大で映し出して、それを見ながら素振りをするというものなんです」
梨子本
「おっ、慶應のイメージにピッタリなことをしていますね」
郡司
「そうなんです、やはり最先端なことを上手に取り入れて効率的に、効果的な練習をしています。東大さんはVRゴーグルをつけて練習していると聞いたんですが」
加藤
「ちょっと待ってよ、VRとか言っているけど映し出しているだけでしょう(笑)」
梨子本
「でも早稲田としては、何気に羨ましい?」
加藤
「はい(笑)」
佐藤
「福田さん、最近、始めた練習は何かありますか?」
福田
「法政は、毎日、ほぼ同じ練習なんですが…例えば、筋肉をつけるためのウェイトトレーニングを導入したっていうのはありますね」
森下
「明治では“朝特打”といって朝早くから打撃陣がバッティングをしたり、下半身強化をするべきというテーマがあったので、トレーニングでも下半身を鍛えることを徹底的にしました」
佐藤
「やはり守備でも打撃でも、下半身強化は大切だって聞きますよね」
森下
「そうです。トレーニングの中でも下半身強化はつらいんですけど、やはり練習した分、結果につながるので」
時田
「立教大学さんの場合ですと、自学自習的な練習というのが、やはり特徴でしょうか?」
藤野
「そうですね。やはり自分で考えて練習、という時間を六大学の中で一番、多く時間を割いていると思います」
辻居
「うちも個の練習を重要視はしていますが、一方で、同じ問題点を共有するグループで一緒に練習をしながら、練習の合間合間で話し合いつつ、問題を解決するという練習方法を取り入れています」
時田
「例えば、どんなグループがあったりしますか?」
辻居
「例えば、東大の選手は他大に比べて体つきが小さいので、体力アップという意味でもウェイトトレーニングのグループを作っています。筋肉の正しい付け方など、詳しいメンバーもいるので、そういうメンバーを中心にしたグループで練習を重ねるなどしています」
時田
「次の質問です。チームとして試合前にすること、何かありますか?」
森下
「明治大学には御大と言いまして、島岡元監督の銅像があるんです」
佐藤
「島岡さんは、存じ上げています。明治大学 野球部には島岡さんの魂が連綿と受け継がれていると聞いています。取材前に色々と資料を読んでいたら島岡さんの“人間の至誠こそは限りなき無限の力を生む”という信念を知り感動しました」
森下
「そうなんです。その島岡元監督さんの銅像の前で、毎試合前、必ず校歌を歌っています」
福田
「あっ、法政も同じです。野球部 合宿所の食堂ホールに法政野球の父“藤田信男先生”の銅像が置かれているのですが…」
佐藤
「確か武蔵小杉(神奈川県)に合宿所があるんですよね」
福田
「そうです。その藤田先生の銅像に必ず挨拶をしてから試合に向かいます」
梨子本
「早稲田大学は、試合前にされることは?」
加藤
「なんだろう…あっ、神宮球場にある水明亭という最古参のお店があって、そこで試合前、選手は食べていますね。それこそ青春の味系です(笑)」
梨子本
「たしか、内野のネット裏にあるお店ですよね。郡司さん、慶應はどうですか?」
郡司
「うちの場合、必ず試合前、選手で円陣をくんで、全員で大きく深呼吸を5回するというのがあります。深呼吸をして心拍を安定させる…やはりリーグ戦のときは選手が、いつも以上にアドレナリンが出すぎるので、慶應らしく、試合前に一度、冷静になろうということで(笑)」
梨子本
「それっていいですよね。プロ野球選手の方などにも取材させていただいたとき、同じことを言われた選手の方が多かったです。ちなみにそれって慶應の伝統的なことですか?」
郡司
「一昨年から始めて、なかなかいい感じなので続けています。というか先輩で深呼吸に関する論文を読まれた方がいて、そこからスタートしていたりもするので」
時田
「藤野さん、立教が試合前にされることは?」
藤野
「昨年までは、試合前のアップのときにトレーニングコーチが“一発芸”をして下さる、というのがありました。このおかげで、チーム全体が盛り上がる、そして緊張しないというのがあったんです」
時田
「是非、今年も…ですね」
藤野
「そうなんです(笑)。やはりまじめな話し、そのことでチームが1つになる感じもするので」
辻居
「東大の場合、土日に試合がある週の水曜日、必ずみんなで“すき焼き”を食べるというのがあります」
時田
「それ凄いですね」
辻居
「美味しい肉を食べて盛り上がろう、そんな感じなんですが、やはり指揮はあがりますね。あとは立教さんと同じような感じなんですが、試合でポイントになりそうな選手、始めてベンチ入りした選手、緊張していそうな選手などに試合前、大きな声を出させて、チーム全員で気合を入れるってことをしています」
時田
「次の質問です。チームが好調なとき、必ずすること。逆に不調なとき、していることは?」
藤野
「うちの場合、例えばですが良い守備をした後、ダッシュでベンチへ戻り、良い流れを打撃にも、ということをしたり…。こういうことは不調なときほど、意識してやるようにして、指揮をあげたり、良い流れを作ろうとはしています」
時田
「立教大学の場合、ベンチから守備へ向かうときもダッシュをされたりしていますよね?」
藤野
「そうですね、こういう些細なことを積み重ねることも大切だと思っています」
辻居
「東大の場合、不調なときに気をつけているのは、ともかく“体も動かしてみよう”ということです。比較的、勉強ばかりしてきた部員が多くて(笑)、なので頭だけで考えてしまうケースが多いんです」
時田
「すごく東大らしい逸話ですね(笑)」
辻居
「そうなんです。だから現状の変化も恐れずに対応をしようとしています」
佐藤
「森下さん、福田さん、チームとして何かありますか?」
森下
「好調なときほど、試合を冷静に分析して、課題を見つけるようにしています」
佐藤
「見つけた課題は、全員で意思統一はされるんですよね?」
森下
「もちろんです。試合後にミーティングをして、課題の共有をチーム全体で意思統一をする、そうすることで好調を持続できるように頑張っています」
福田
「法政は不調なときほど、それを改善するためキャプテンとして問題提起をするようにはしています。もちろん悪い理由、課題があるので、それを練習しながら、1日でも早く解決できるようにしています」
佐藤
「悪い部分を言う立場って大変ですよね?」
福田
「そうなんですけど、やはり、そこは早く解決したいので。翌日はリフレッシュして試合にのぞむようにしてもいます」
森下
「不調なときは、うちも同じです。不調なときほど、各自がかかえている問題点があるはずなんです。だから、不調な要素が発生した、その日のうちに問題解決できるようにしています」
梨子本
「加藤さん、早稲田はいかがですか?」
加藤
「チームがっていうよりも、僕個人的には好調なときはアンダーシャツを変えません」
郡司
「えっ!?」
加藤
「違う、洗濯はしているから」
梨子本
「本当ですか?(笑)」
加藤
「好調なときに着ていた1枚を、洗っては乾かし、試合で着て、また洗ってを…その1枚で続けています」
郡司
「それ1枚ってわけじゃないんでしょう?」
加藤
「だから、違うって(笑)。逆に調子が悪いときは小まめに変えますね」
郡司
「調子が云々ではないのですが…以前、慶應が負け続けたとき、慶應のOBが“ガンバレ”という意味合いで、選手に“すき焼き”を御馳走して下さったことがあり…それから定期的に“すき焼き会”というのが始まっています」
梨子本
「先程の東大さんと同じですね。すき焼きを食べてから、慶應が強くなったということですね?」
郡司
「まさしく、そうなんです」
加藤
「もう食べたの?」
郡司
「もう食べました、ばっちりです! すき焼きを食べて、よし、やるぞ!という感じです」
梨子本
「最後の質問です。選手として感じる、高校野球とは違う、大学野球ならではの魅力、特に東京六大学の魅力とは何だと思いますか?」
加藤
「高校野球は、大学野球ほどデータなどを使わないように思います。あと高校野球はトーナメント形式の試合なので、対戦相手が間際にならないとわからないというのが…東京六大学野球は対抗戦なので、例えば郡司なんて1年のときから試合に出ていることもあり、たくさんのデータもあるので、そういう要素が心理戦的な武器にもなると思います」
郡司
「確かに、そういう駆け引きはあるかもね」
加藤
「ライバルであり、でも東京六大学野球を通じての仲間的な要素もあって…」
福田
「ライバルであり、仲間であり…そういうのは確かにありますね。あと他にあげるなら、試合のときの応援が魅力だと思います」
森下
「うん、そう思う。各大学ごとの応援の個性があるんです。うちの応援団は歴史もあり(創設1922年)、バトン・チアリーディング、吹奏楽部からの応援は勇気をもらえますし、神宮で一般の方々にも見てもらいたいです」
福田
「法政の応援団の歴史も凄いですよ(創設1925年)。チアリーディング、吹奏楽部との応援を聞くと、自分は打てるような気になりますよ」
藤野
「そう、本当にそう思う。各大学との応援合戦も凄いし、うちも応援団(体育会応援団、創設1931年)、チアリーディング、吹奏楽部は自慢です。高校野球の応援もいいのですが、やはり東京六大学野球の応援って、ある意味で約100年、変わらないんです。校歌、応援歌を中心とした構成での応援。大学入学当初はわからなかったけど、この歴史ある応援の魅力があるんです」
辻居
「東京六大学野球の応援って、見て聞いてもらえればわかるんですが、すごいんです。六大学以外の大学と比べても、東京六大学野球の場合、応援が文化の域になっていると思うし…」
時田
「東大の応援部(運動会応援部、創設1946年)も歴史がすごいですよね」
辻居
「野球部同士だけでなく、応援部同士での交流も古くからありますし…試合になればライバルですが、いつも強いつながりを感じることができるのも魅力だと思います」
梨子本、佐藤、時田
「本日は貴重なお話しをありがとうございました。皆さんのご活躍、明治神宮球場で観戦しながら、祈願していますね」
法政大学野球部
福田光輝(内野手・大阪桐蔭)
早稲田大学野球部
加藤雅樹(外野手・早稲田実)
慶應義塾大学野球部
郡司裕也(捕手・仙台育英)
明治大学野球部
森下暢仁 (投手・大分商)
立教大学野球部
藤野隼大(捕手・川越東)
東京大学野球部
辻居新平(外野手・栄光学園)
東京六大学野球、実はプロ野球リーグより前から実施されていて、まさに“日本の野球の原点”だと思うんです。そこに集う六大学の選手は、お互いに野球が好きで、学生らしく野球への思いが一本気で、そして互いの大学を、選手を尊敬している。それらの思いが積み重なり、日本の野球を築きあげてきたようにも思いました。
明治36年に第1回の早慶戦が、大正14年の明治大学 対 立教大学 第1回戦、終戦直後の昭和20年に六大学OB戦、早慶戦…平成、そして令和と脈々と受け継がれてきた“東京六大学野球魂”が、今後も日本の野球を牽引していくと感じた取材でもありました。
取材・文)球活女子アンバサダーメンバー各位
(時田貴美枝、佐藤実桜、梨子本朱里、引田望月、鳥海佐和子、薮田彩)
撮影)野球・ソフトボール活性化委員会