メットライフドーム(埼玉県所沢市)の一室にて、秋山翔吾選手に“幼いころの野球の思い出”や“普段の秋山選手のこと”など、貴重な秋山選手のパーソナルなことを取材させて頂きました。
【鳥海】
「本日はよろしくお願い致します。私、鳥海佐和子と、山口きらりが取材させて頂きます。早速ですが、秋山選手が幼い頃、野球を始めた頃の思い出を教えてください」
【秋山選手】
「父親がプロ野球選手にしたかったというので、公園に行けばキャッチボールをしたり、グローブとバットとボールは身近にあるのが当たり前で生活の一部みたいな感じでした」
【山口】
「キャッチボールをお父様とされていたということですが“よし、行くか”という感じでお父様が声をかけられて、一緒に行かれていたのでしょうか?」
【秋山選手】
「そうですね。小学生になる前ぐらいまでもそうでしたし、小学生になって1～2年生のときは、まだ楽しく野球を一緒にやっていた感じですね。キャッチボールというか“フライ10本をちゃんと取ることができたら、ジュースを買ってあげる”というので、野球を楽しくやってるって感じでした」
【山口】
「お父様との会話は“もっとこうしろ”とかいうのではなくて、遊びのように楽しく野球をする感じだったのでしょうか?」
【秋山選手】
「ん～、プロにしたいという思いが父親は大きかったので、野球に関する教えは、ともかくしっかりしていましたよ。ただ楽しいだけ、ボールをおっかけてるだけ、そういう野球じゃなかったし、しっかりと父親からは指導という形をうけてやってましたね」
【山口】
「お子様とキャッチボールをする日も近いと思うのですが、どういうイメージがありますか？ 例えば小さいユニフォームを着せてあげたりなど…」
【秋山選手】
「子供にユニフォームを着せてやるってことは…ないと思いますね。そもそも子供には、野球選手になって欲しい、とは思っていないので。でも、子供と一緒にキャッチボールはしてみたい、そう思います。ボールの投げ方とか、そういうのはちゃんと教えてあげたいです」
【山口】
「お子様用にグローブを買ってあげたりとか？」
【秋山選手】
「そうですね。でも僕が買わなくても周囲の大人たちが買ってくれると思うので(笑)。本格的にって言ったらあれですけど、今は自宅でゴムボールを投げるだけですけど、やってますよ。これがだんだん子供が成長して、大きくなってきて、公園へ行ってキャッチボールとかするでしょうね。ちなみに野球を見るのは好きなんですよ」
【鳥海】
「次は秋山選手、ご自身のことについて。お話しができる範囲でいいのですが、これだけは毎日やると自分に課している練習メニューとかありますか?」
【秋山選手】
「今は若手や早出の選手と混じって練習をすることはなくなりましたよね。う～ん、そう考えると若い頃に比べると練習量は落ちていると思います。けど、やはり体を整えるところが一番大事だと思っていますし、試合に出場し続けるために準備をするということが一番なので。どんなに技術だったり知識があっても、結局のところ体力がないとそれが発揮できないですよ。集中力も続かないし…。お二人は勉強でいろんな大変な修羅場をくぐってると思うのですが、僕らは体を動かしながらやるっていうので、より体力を必要だと思っています。だから頭で思っているプレーなどができなくなったり、疲れが出たりするのが一番困るんです。最近は、こんなことを感じてきているところなので、ランニングであったり、フィジカルのトレーニングっていうのは、これまで以上に、より自分で意識をもって、毎日少しずつ積み重ねながらやっています」
【鳥海】
「フィジカルトレーニングの強化は？」
【秋山選手】
「うーん、強化っていうほどガツガツやってはいないんですけど…毎日ウォーミングアップからダッシュをやっている中で、どこかで1回100％の力を出すようにしているとか…。あとメットライフドームは夏暑い球場なんですけど、あまり暑さとか辛さに慣れすぎないというか、ダラダラしすぎないように、やるときは1回、ビシッと気合を入れて、それでまた、試合まで少し時間があるので、またコンディションを整えて試合にのぞむ、そんな感じです」
【山口】
「秋山選手の、道具へのこだわりがあったら教えてください」
【秋山選手】
「僕、あんまり人のバットやグローブって触れないんですよ。他の選手は、気分転換に人のバット使ってみたり、練習で試したりする人もいるみたいなんですけど、僕は、あまりそういうのが好きじゃないというか、合わないというか。結局、他の選手の道具を触っても、最終的には自分の型に戻ってくるっていうのが今まで何年かやってきてあるので、その寄り道をするくらいだったら、自分の使ってる道具をとことん、どのように使いこなしていくか、もっとどうするべきか、っていう感じです。気分転換で変わるってことはないので、捉え方によっては不器用で、いろんな順応性に欠けるところはあると思うんですけど、自分がこれと思って使ってる道具をそのままずっとずっと使っていますよ。1年目からバットの形もあまり変わってないし、グローブもへたって駄目になるところまでは、とことん試合で使うようにしています。これが僕のこだわりっちゃ、こだわりですね」
【山口】
「道具の変え時は?」
【秋山選手】
「もちろん折れたりっていうのはあるけど…あとは少し打撃の成績が悪くなってきたときに、気分転換に自分の同じ形のバットに変えたり、っていうことはあるかな」
【鳥海】
「自分の打撃が思い通りではないとき、気分転換に、ということなんですね?」
【秋山選手】
「そうですね。あまり、こういう話しはしないんだけど…調子があまり上がってこないときや、今日は何だか調子が悪いなと思ったときは、新品のバットに変えてみたりしているんですよ。ちなみに、グローブは変えることはないですけどね。やはりバッティングの方で、こういうことをしていることが多いですね。そうそう、スパイクはどこで切り替えるかと言ったら…ヒットが出なくなった次の日から変えたりとかはありますね」
【鳥海】
「ちなみに、そういったゲン担ぎ的なことって、他に何かされていますか? 部屋の掃除をするとか」
【秋山選手】
「掃除? それはしないっすね（笑）。う～ん、うちのケータリングって麺類が、うどん、そば、ラーメンってあるんですね。他の球場へ行ったときもそうなんですけど、それら麺類は、打ってヒットが続いたら変えないですね、 その3つの中だったら。今は何試合か、ヒットがず～っと続いているのでラーメンの期間になっています(笑)。何年か前に、連続で30何試合とかヒットが続いていたときは、実は、ず～っと“うどん”が続いていました。 あとは副菜とかね、そういうのは付けるようにしています。でも基本的にはあまり変えてない。なければ食べないって感じ。麺類を除いては、おにぎりをちょっと多めに食べようかな、という感じ。そこがゲン担ぎかな」
【鳥海】
「どうしても気になるので、教えて下さい。ラーメンのときにヒットが続いたら、味は変えたりするんですか?」
【秋山選手】
「味はね、こっちが選べるほど種類がないんですよ(笑)。日替わりなんですよ。塩の次は醤油、醤油の次はとんこつっていう感じで回っているので、別に、そこまでこだわってはないです」
【鳥海】
「食のお話しの流れで、聞かせて頂きたいのですが、幼い頃から、ずっと食べ続けてるもの、ずっと好きなものって?」
【秋山選手】
「ずっと好きなもの…。う～ん、そうそう、寿司は好きですね。スポーツ選手は、生ものを避ける人もいますけど、特にシーズン中は。僕はあんまり気にしないですね、そこは。小さいときは、頻繁に食べれませんでしたけど、お祝いごととかあるときに出てくると嬉しかったなって思い出があります」
【鳥海】
「お肉とか焼肉とよりお寿司ですか？」
【秋山選手】
「お肉って比較的、食卓に並びやすいでしょ? 別に焼肉じゃなくても。だから焼肉を食べなれてるってわけじゃなくて、お肉っていう食材に関しては日常的に出てくるものなので…、寿司やお刺身っていうのは、そんなにね、頻繁に食べれない、なかなかレアな食材って感じがするんですよ。ちなみに貝類が好きですよ」
【山口】
「最後の質問です。優勝したら、秋山選手がしてみたいことを教えて下さい」
【秋山選手】
「優勝したら…。まず、ビールかけかな。次に優勝した上で、インタビューを受けてみたいですね。ビールかけはしますけど、優勝しても活躍してないとそういうところに取り上げてもらえないし。優勝したら、ビールかけの様子を、全国のみなさん、見るじゃないですか。ビールとかアルコールが入りながらインタビューを受けていいのって、そのときだけだし、それって、やはりなかなかないことなので。いつも真面目なインタビューばっかり普通はやるので、優勝したら、やってみたいですね。そのとき、また話しを聞きに来てください」
【鳥海・山口】
「是非とも、宜しくお願い致します。これからも秋山選手の、ご活躍を祈願しています。本日は貴重なお時間を有難うございました」
【PLAYER’S PROFILE】
埼玉西武ライオンズ
秋山 翔吾（あきやま・しょうご）
背番号55/外野手
【PROFILE】
1988年4月16日生まれ、身長184cm、体重85kg。神奈川県出身。
右投/左打。
横浜創学館高⇒八戸大⇒埼玉西武ライオンズ(3巡目で指名を受け入団)
登場曲「人にやさしく(THE BLUE HEARTS)」
▶︎獲得タイトル
（最多安打）15、17 （ゴールデングラブ賞）13、15、16、17
（ベストナイン）15、17 （コミッショナー特別表彰特別賞）15
（月間MVP）15【3・4月】、15【6月】、17【7月】
シーズン歴代最多安打記録（216本）の保持者。
個人年度別成績 秋山翔吾 – NPB.jp 日本野球機構
インタビュー：横浜国立大学 鳥海佐和子（ミスキャン横浜国立）、立教大学 山口きらり（ミスキャン立教FL）
ー 女子大生アンバサダーとは ー
