●野球を始めたきっかけは何ですか？
うちは野球一家でしたからね。家族みんなが野球好きだったし、ものごころついた時にはもう兄がやってたこともあって、僕も当たり前のように野球をするようになりました。土日に友達みんなで公園に集まってよく試合をしていました。そのようにして子どもの頃からつねに日常の風景として野球があったと思います。そして小学5年の時にはソフトボールチームに入って、いっそう熱中して取り組むようになりました。
●コーチや監督など指導者に対して印象に残っていることは？
僕の場合、ありがたいことに、中学・高校・大学と恩師には恵まれたと思います。皆さん、厳しくもあり、情熱もすごく感じられました。野球の技術を指導してもらうだけではなくて、若い頃に大事な人間形成をさせていただいたという思いも強いです。
今も心に残っているのは、「感謝があるから成功がある」という教えです。たとえば、僕らが試合に出られたら、反対に出られない人もいるわけですから、そういう人の気持ちも考えないといけない。いろんなカタチで周りから支えてくれている人もいますから、そんな人たちの思いも大事にしないといけない。そんなふうに感謝の気持ちをもって取り組むようにと、中学・高校・大学の指導者の方々には言われました。
●野球選手として挫折はありましたか？
僕の場合、はっきりとした挫折はありませんでした。上下関係が厳しくて辛いと思ったことはありますが、野球自体を辞めたいと思ったことは一度もないですね。なんと言われようが野球が好きという強い気持ちが勝って。それがあったから、ずっと続けてこられたんでしょうね。プレー自体もそうですし、仲間との一体感もそうですし、野球というスポーツのすべてが好きなんです。
兄からは厳しく指導されたことはありません。すごく優しかったです。年齢が7歳も離れていることもあると思いますが、いつも優しく教えてくれました。兄と同じ大学に進学したのも、その大学の野球部監督の指導がいいからと兄から強く勧められたからなんです。
●東京オリンピックでの野球復活に関してはどう思われますか？
東京オリンピックをきっかけとして、より多くの子どもたちに野球の魅力を知ってもらいたいです。チームプレーの大切さを感じたり、うれしい思いや悔しい思いを共有し、感動を与えることができるのが、野球というスポーツのよさだと思います。僕も微力ではありますが、何かのカタチでそれを伝えられればいいなと思いますね。また、人間力を鍛えることができるのも野球の魅力だと思います。だから国内だけでなく世界中の子供たちにぜひ野球を知ってもらい、未来を作っていければと思います。
●新井選手にとって野球とは何でしょう？
僕のすべてです。自分を築き上げてくれるものであり、成長させてくれるものです。これからも、野球からは離れることはないと思います。
個人年度別成績 新井良太 – NPB.jp 日本野球機構
＼新井良太選手、12年間お疲れさまでした。そして、ありがとうございました／
